Ref. #ダイエット #吸収阻害 #代謝 #インスリン #自然食 #ヘルスリテラシー

本日の問い
食べたのに、吸収させない。それは一見、魔法のような解決策に思えます。しかし、吸収されなかった食べ物は、あなたの身体の中で『どこへ』行くのでしょうか?
こんな方へ
- 「カロリーカット」「糖質ブロック」などのサプリメントを常用している方。
- 脂っこい食事の前に、気休めで医薬品やトクホ飲料を飲んでいる方。
この記事の結論
- 昨今流行の「吸収阻害系」の商品は、消化酵素の働きを止め、食べ物をわざと「消化不良」の状態にすることでカロリー摂取を防ぐ仕組みである。
- しかし、吸収されなかった栄養素は腸内で腐敗したり、脳に「エネルギー不足の錯覚」を起こさせ、かえって代謝を下げたり食欲を増進させるリスクがある。
- 太らないための正解は、入り口をブロックすることではなく、「燃焼(代謝)」の回転数を上げること。そのためには、代謝に必要な微量栄養素を含んだ「自然な食事」が必要不可欠である。
「食べてないこと」にする薬
ドラッグストアやネット広告には、魅力的な言葉が並んでいます。 「糖の吸収を抑える」「脂質の排出を助ける」。
これらは、つい食べすぎてしまう現代人にとって、魔法の免罪符のように見えます。 たくさん食べても、薬やサプリを飲んでおけば、カロリーが身体に入らずに素通りしてくれる。 まるで「なかったこと」にしてくれる。
しかし、冷静に考えてみてください。 人体は、口から肛門まで繋がった一本の「消化管」です。入り口でブロックされた食べ物は、消えてなくなるわけではありません。
では、吸収されなかった彼らは、どこへ行くのでしょうか?
身体の中で起きている「異常事態」
吸収阻害系の多くは、人間の持つ「消化酵素」の働きを邪魔することで効果を発揮します。 本来なら細かく分解されて吸収されるはずの栄養素を、わざと「分解できない状態(消化不良)」のまま腸へと送り込むのです。
これは身体にとって、かなり不自然なストレスです。
- 腸内環境の悪化
吸収されなかった大量の糖や油は、大腸に届きます。これらは悪玉菌のエサとなり、異常発酵を起こしてガス溜まりや下痢、腹痛の原因となります。いわば、体内に「生ゴミ」を放置しているような状態です。 - 脳の「パニック」
舌は「甘い(エネルギーが来た!)」と感じているのに、胃腸からはエネルギーが入ってきません。この「情報の不一致」に脳は混乱します。結果、「まだ足りない!」と判断して食欲を暴走させたり、逆に「飢餓状態だ」と勘違いして基礎代謝を下げたりすることがあります。
「入り口」を塞ぐことは、身体という工場のラインを止めることです。 ラインが止まれば、工場全体(代謝システム)が錆びついてしまうのは当然です。
「ブロック」ではなく「スルー」させる
川の流れをイメージしてください。 水が溢れそうになったとき、ダムを作って「せき止める(ブロックする)」と、水は淀み、やがて腐ります。
健康的な身体に必要なのは、せき止めることではありません。 川幅を広げ、流れを良くして、入ってきた水をサラサラと海へ流すこと。 つまり、「代謝(燃焼)」の回転数を上げることです。
「食べても太らない人」というのは、吸収をブロックしている人ではありません。 食べたものを瞬時にエネルギーに変換し、使い切る能力(代謝)が高い人です。
私たちが目指すべきは、入ってくる栄養を拒絶する身体ではなく、「入ってきたものを、きれいに燃やし尽くせる身体」なのです。
「自然なもの」が、燃焼を助ける
では、どうすれば「燃やせる身体」になれるのでしょうか。 答えはシンプルです。 「自然な形の食材」を食べることです。
精製された砂糖や、加工された油が太りやすいのは、それらが単体で体内に入ってくるからです。 これらは燃やすための「着火剤(ビタミン・ミネラル)」を持っていません。だから、燃え残って脂肪になります。
一方、果物や玄米、良質なオイルなどの「自然な食材」には、糖質や脂質と一緒に、それを代謝するために必要な酵素やビタミンが「セット」で含まれています。 自然界の食べ物は、「自分自身を燃焼させるためのキット」を最初から持っているのです。
人工的な薬でブロックするのではなく、自然な食材の力を借りて、代謝を回す。 それが、身体にとって最もストレスがなく、リバウンドもしない、本質的なダイエットの近道です。
「なかったこと」にする必要はありません。 食べたものを、あなたのエネルギー(活力)に変えてしまえばいいのですから。










