なぜ「別腹」は発動するのか? 食欲を暴走させる「多様性」と「魔の組み合わせ」 [note040]

別腹が発動する食事の組み合わせとは
  • 本日の問い
    「別腹」が発動する魔の組み合わせ“糖質×脂質”の危険性とは?
  • こんな方へ
    毎日の食事で十分満足できずにプラスαを食べ過ぎてしまうあなたへ

前回は、私たちの脳が生存のために「高カロリーな食事」に快楽(報酬)を感じ、それが食べ過ぎを引き起こすメカニズムについて解説しました。

しかし、食事報酬の罠は「カロリー」だけではありません。今回は、脳のブレーキを完全に破壊してしまう2つの強力なトリガーについて掘り下げていきます。

多様性の罠 〜「バイキング」で食べ過ぎる理由〜

お腹がいっぱいでも、味が違うデザートなら食べられてしまう。いわゆる「別腹」の正体は、脳の「感覚特異的満腹感」という性質に関係しています。

簡単に言えば、「脳は同じ味にはすぐに飽きるが、新しい味には再び興奮する」ということです。

これを証明した有名な実験があります。ラットに一種類の餌を与え続けると、必要なカロリー分だけで食べるのをやめます。しかし、クッキー、ソーセージ、チーズなど「多様な種類の餌」を一度に与えると(カフェテリア・ダイエット)、ラットは飽きることなく食べ続け、またたく間に肥満になりました。

現代の食卓もこれと同じです。 「主食におかずに汁物に……」と食卓に並ぶ「味の多様性(バラエティ)」が豊かであればあるほど、脳の飽きがリセットされ、セットポイント(適正体重の維持機能)を超えて食べ続けてしまうのです。

糖質制限 vs 脂質制限? 犯人は「組み合わせ」にあり

ダイエット界隈では長らく「糖質と脂質、どっちが太るか?」という論争が続いています。しかし、食事報酬の観点から見ると、答えはシンプルです。

「糖質と脂質、単体なら太らない。混ぜると爆発的に太る」

実は、ラットに「純粋な砂糖」や「純粋な牛脂」だけを与えても、彼らはそれほど太りません。すぐに飽きて食べるのをやめるからです。 しかし、この2つを混ぜて「チーズケーキ」のような状態にすると、脳の報酬レベルは限界突破し、彼らは中毒になったかのように食べ続けました。

自然界を見渡してみてください。果物(糖質)はあっても、肉(脂質・タンパク質)はあっても、「高糖質かつ高脂質」な食材はほとんど存在しません(母乳などを除く)。

つまり、ドーナツ、ポテトチップス、ケーキといった加工食品は、自然界にはありえない「最強の報酬爆弾」です。この「魔の組み合わせ」が脳の回路をショートさせてしまい、終わりのない食欲を生み出しているのです。

ではどうしたら良いのか?

次回のコラムでは“壊れた食欲センサーを修理する。脳をリセットする「食事の再トレーニング」”というテーマで、その具体的な解決方法についてふれていこうと思います。

この記事を書いた人

トレーナーAzuma

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