「頑張って食事を減らしているのに、ある時からピタッと体重が落ちなくなった…」
「少し食べただけで一気にリバウンドしてしまった…」
ダイエット経験者なら、一度はぶつかったことがあるこの“壁”。
実はこの背景には、私たちの身体が持つ 「体重を守るための自動調整機能=ホメオスタシス」 が深く関わっています。
この仕組みを無視した急激なカロリー制限は、むしろ “痩せにくい体” を作ってしまうことがあるのです。
身体が「非常事態」と判断するまでの流れ
ではなぜ、カロリーを減らしているはずなのに痩せなくなるのか。
身体の中で何が起きているのかを簡潔に整理してみましょう。
普段より大きく食事量を落としてダイエットを開始。
グリコーゲンや水分が減ることもあり、数週間は体重がスルスル落ちます。
身体は「これは飢餓だ」と判断し、生命維持のために次のような対策を始めます。
- 筋肉量を削って基礎代謝を低下
- レプチンなどのホルモン調整が変化し、食欲が増えやすくなる
- 活動時のカロリー消費も抑えられる
かつては2,000 kcal燃えていたのに、1,500 kcalしか使わないように体が勝手に調整されることも。
いわば “燃費の良い身体” に変わってしまうのです。
これが、脂肪が落ちにくく、たまに食べただけでリバウンドしやすい「痩せにくい体質」が完成するメカニズムです。
なぜ身体はここまで抵抗するのか?
ポイントは、人類の歴史において 「飢餓=死」 だったことにあります。
身体は私たちが「痩せたい」と思っていても、そんな事情は知りません。あくまで“生命を最優先”に動いています。
とくに次の3つの要因が、ダイエット停滞やリバウンドの大きな原因に。
- ホルモン変化(レプチン↓・グレリン↑)で空腹を強く感じる
- 筋肉量が減って基礎代謝が落ちる
- 活動量が自然に低下し、消費カロリーが減る
身体が全力で「これ以上痩せるのは危険だ!」と反発している状態、とイメージすると分かりやすいかもしれません。
カロリー制限を成功させるための視点
では、「カロリー制限は無意味なのか?」というと、もちろんそんなことはありません。
大切なのは、
身体が“非常事態”と感じない範囲でコントロールすること。
体重調整の仕組みを敵に回すのではなく、味方につける発想が必要です。
長期的に成功するためには
- カロリーは“少しだけ”下げる
急激なマイナスではなく、身体にストレスがかからない範囲で。 - 筋肉量を守る
タンパク質を確保しつつ、筋トレで代謝の土台を維持。 - 食事の質を上げる
カロリー計算よりも、ビタミン・ミネラル・食物繊維など“身体が喜ぶ栄養”を優先。 - 睡眠&回復を軽視しない
睡眠不足はホルモンバランスに直結し、食欲増進を助長します。
まとめ
「カロリーを減らせば痩せる」というシンプルな理屈だけでは、身体の自動調整機構は動いてくれません。
カロリー制限は、
“身体が危険と感じない範囲で”
“筋肉や代謝を落とさず”
“生活リズムを整えながら”
取り組むことで、初めて健康的で持続する結果につながります。













