前回のコラムで、私たちの体(「昔の仕様」)と現代の食生活とのズレが、日常の不調(眠気、むくみ、イライラなど)を引き起こしていることをお伝えしました。
このズレを埋め、体の本来の力を引き出すためには、何を食べるかが非常に重要です。ここでは、日々の食事で積極的に選びたい食品と、控えるべき食品をリスト形式でご紹介し、今日から実践できる食習慣のヒントを解説します。
積極的に選びたい食品
私たちの体の設計図に適応しているのは、自然に近い、素材の形がわかる未加工の食品です。これらを毎日の食事の基本としましょう。
【食の基本】
- 肉、魚、卵:良質なたんぱく質と必須脂肪酸(特に魚に含まれるオメガ3脂肪酸)の供給源です。
- 野菜、根菜類、果物:水溶性食物繊維、抗酸化物質、ビタミン、ミネラルが豊富です。
- 発酵食品:腸内環境を整え、栄養の吸収率を高めるために重要です。(例:味噌、醤油、納豆など)
【意識すべきこと】
- 素材の形がわかるもの:できるだけ未加工である証拠です。
- 調理で活かせるもの:素材の良さを生かした調理法を選びましょう。
ほどほどに(少なめ)楽しみたい食品
これらの食品は栄養価がある一方で、現代の食生活では過剰になりがち、あるいは体質や量によっては負担になる可能性があります。完全に断つ必要はありませんが、量と頻度を意識して楽しむことが大切です。
- 乳製品
- お酒
- ナッツ
- 白米
- 豆類
- 外食
【ヒント】 例えば、白米はすべて玄米や雑穀米にするのではなく、量を控えめにする。外食は楽しむ日を決め、それ以外の日は上記の「積極的に選びたい食品」を中心にする、といった工夫をしましょう。
できれば控えたい食品
体のズレを最も大きくし、血糖値の乱高下や慢性的な炎症を引き起こしやすい食品です。これらは「昔の仕様」の体にとって処理が難しく、不調の直接的な原因となり得ます。
- 植物油の多用
- 小麦中心の加工品(パン、麺類、お菓子など)
- 加工食品・添加物の多いもの
【注意点】 特に、植物油の多用は体内で炎症を引き起こしやすく、加工食品は体にとって「新しすぎる」成分の塊です。これらの食品は、頻度を下げ、できる限り避けることを目標にしましょう。
まとめ
食習慣を大きく変えるのは大変ですが、まずは「素材の形がわかるもの」を意識的に選ぶところから始めてみましょう。
主食を精製炭水化物(小麦や白米)に偏らせるのではなく、肉や魚、野菜といった「食の基本」を中心にする。この小さな積み重ねが、体の不調を整え、健康な毎日につながります。
このリストを、食の選択に迷ったときの道しるべとして、ぜひ活用してください。



















